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種を蒔く人



尾籠な話で恐縮ですが・・・・どなたさまも、電化製品の侵入にお気をつけあそばせ。

今日、紙芝居師のやっさんが書いた紙芝居を見ていた。
口演をしているビデオを見ながら台詞を聞き取り、文字にしてみた。
「福福小三太」という紙芝居だが、
20年前に書いたというそれ、なんとも現代社会の盲点を突いた、
鋭い指摘におどろいてしまう。
荒筋はこうだ。一人っ子の太郎くん、家に帰ると誰もいない。お父さんは仕事、お母さんは苦しい家計を助けるためにフルタイムで働いている。そこに小三太が現れる。忙しいサンタさんのかわりに、子どもの相談に乗ってくれるロボットだ。おやつなんか要らないから、自分が帰った時にお母さんに家にいて欲しいという太郎くんのために、小三太はテレビのような物を出してくれる。そのマシーンは(お母さんがいつも家にいるマシーン)という。電話回線を利用して、買い物もできれば仕事もできる、従って、お母さんはこれから家にいてくれて、太郎くんと一緒にいる時間が増えますという優れもの。ニューメディア時代の到来した暁には、便利になった生活を甘受したわれわれは、人間同士がいっぱい話し合いができて、人間同士がとっても仲良くなれるという。夢のようなマシーン(お母さんがいつも家にいるマシーン)。

紙芝居はハッピーエンドだけれど、我々は20年前より幸せだろうか。

パソコンを使うようになって確かに便利にはなった。
買い物もできれば、(やろうと思えば)仕事もできる。
だけど、面倒がらずに人と向き合うことを意識しないと、
小三太が言うような
「人間と人間がいっぱい話し合いができて、人間と人間がとっても仲良くなれる」
とはならないようだ。
間違いなくそれが現実なのね。
だって、自殺者の増加なんていう記事を最近見たばっかだし。

鋭い紙芝居だ。
鋭すぎて、笑えないのだ。
どうしたものか・・・・・。

この紙芝居をじっくりながめているうちに、
進化した電化製品で、こんなもの! ケッ! 
と思ったものを、即座に二つ思い浮かべた。

ひとつはウォシュレット機能付き便座。
もうひとつは、体脂肪計測付き体重計だ。

いつからだろうか、ウォシュレットなるものが出回るようになったのは。
トイレでお尻を洗ってくれるアレである。
わたしは誰かと(ご親切なお尻洗い)を共有するのがいやなので、
いくら綺麗なトイレでも、その機能は絶対使わないが、
中古で求めた物件に付いていたのです。
家族と共有するのもイヤだと思っている自分を始めて知った。
「こんなもの、取ってしまえ!」
の一声で、「へい、合点承知」とはいかないのがくせ者だ。
電化製品なのだから、便座ごと取り替える必要がある。
便座が温かくなる機能はうれしいけれども、
人のお尻を洗ってくれなくても結構なんですけど。
「誰かのお尻を洗ってきたあんたに、わたしのお尻は捧げられなくてよ」
ってな気分なんだよ。
もしくは、
「わたしのお尻を洗うおまえが、たとえ血がつながっているとはいえ、
他の人間のお尻を洗うなぞ、許せませんことよ」である。

おたくは好き?
あの機能。
家族と、仲良く共有できて?
わたしとて物は試しと、一度か二度は使ったことがありますが、
ちっともいいとは思わなかった。
しかし、中にはいるかもしれませんね、あの機能がなければイヤっていう方が。

この便座のウォシュレット機能は、どこかで人の気配を察しているらしく、
座ると反応するんだよ。
「ブチュブチュ」というなんともおかしな音を立てる。
きっと、次の人のために、
温水の出る場所の洗浄かなにかをしているのだと思うが、
その音が外に響くのだ。
まるで、おなかがゆるい時に用を足す時のそれなのだ。

以前、とある自然館にてトイレに入った時、
全部の便座にウォシュレット機能が付いていた。
おちびがまだひとりで用が足せなかったので、
わたしが付いてやっていた。
その時、どこか変なボタンを押したらしくて、
すごい勢いで温水が吹き上がってびっくりした。
おちびの背中がぐっしょり濡れて、
止めようにも簡単には止まらない。
背中を洗ってどうするんだって話ですよ。

進化する電化製品で、もうひとつ腹が立ったのは、
高性能の体脂肪計測機能付き体重計だ。
5000円以上出して買ったのに、二年もしないうちに壊れたではないか。
まだ減価償却できてないってぇの!
あんだけ単三電池を・・・・一度に4個も食うんだよ、食い過ぎですよ・・・・
あんだけ乾電池をくっといて、あっさり壊れやがって。
体脂肪なんてはかったのは最初の一週間だった。
メタポ予備軍のオットのためと思ったのに、
オットはいちども計らなかった。
次はアナログの体重計にする。絶対そうする。
バネでぼよよ~ん。これが一番だと悟ったよ。

電化製品の進化で、わたしもいろんな恩恵にあずかっている。
だけど、ほんとうに必要な物かどうか、
いちいち頭を使って考えないと、
ヤツら電化製品は、さも親切なふりして家の中に入り込み、
我々人間を骨抜きにしかねないから要注意だよ。

わたしの父が、乾電池で動く鼻毛切り機械なるものを買って、
得意げにやって見せたことがある。
「おめもやっが?」と言われたけど、丁寧に辞退した。
電動毛抜き。「綺麗なお姉さんは好きですか?」のコマーシャルでおなじみのアレ、
使ってびっくり。肌がブツブツになってしまった。
デリケートは肌には合わないのよ。
電動歯磨き。さきっちょだけ抜き差しできるようになっていて、
家族で共有できるようになっているけど、
オットが使った後の、滴とかが残っているのがイヤで使えませんでした。

よ~く考えよう。
進化した電化製品で家事は楽になっても、浮いた時間をどう使うかなんだよ。
「なんのために生きているのか」
時間の使い方の根本にある問いを己に問いつづける真摯な姿勢なくして、
電化製品の進化は我々を幸せにはしない。
そのらへんをよく見極めていかないと、どこまでいっても幸せは遠のくのですね。

話は戻って、福福小三太の紙芝居。
本筋はきっちりわかりやすいものが用意されている紙芝居だったけど、
その辺を暗に警告したかったのだろうな。
それにしても鋭すぎ。
ん~ん。どうしたものか。
これ、子どもの前でやろうとしたときに、
どういうものと抱き合わせたらいいのだろうか・・・・・。
by aikannsya | 2010-05-17 22:30 | 何気ない日常を楽しむために
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4人の子どもたちと殿と暮らすクリスチャンです。庄内平野のはじっこから、日々の生活をレポートします。

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