種を蒔く人



色を置いていくという画法

ちょっとした驚きをもってながめました。
普通絵を描くときには輪郭から描きそうなものですね。
ところが、この輪郭を感じさせない色の乗せ方は狙ったものでしょうか、
それともただ単にこういう画法が得意だということなのでしょうか。

「ワニ あなぼこ ほる」
という絵本です。
石井聖岳(きよたか)さんの作品です。

楽しい絵本なんですよ。
こんな顔したワニが、自分のペットらしい一匹の金魚のためにただひたすらあなぼこを掘る。
掘っているうちに、なんだか楽しくなってきちゃって、
ワニの仲間もたくさん集まってきちゃって、
ブルドーザーやショベルカーも持ち出してひたすら穴を掘り、
完成した大きな池に金魚を放してご満悦という。
ただそれだけ。
会話も原始的なの。
ガジガジとかヘコヘコとかうぉぉ~とかしかしゃべらないの。

それでね、最近読んだ本の一部を思い出しました。
セザンヌの絵の本当の素晴らしさというのは、
色と形を分離させないやり方で世界を絵画に写し取ろうとしたからだと解説していた。
輪郭を形成しないで、画面に色を置いていくというやりかたによって、
世界の「厚み」を表現したからだと。

「ほうほう、なるほど」ということで、にわかにセザンヌの絵を調べてみました。
パソコンはこういう調べ物の時は便利ですね。
しかし、絵画は本物を見てなんぼの世界なのでしょう、
パソコン画面に向かって「世界の厚み」とつぶやいてみたところで、
ほんの少しも理解できない自分が情けなさ過ぎて笑えてしまう。

ひょっとしてこの絵本の著者はセザンヌのように、
深い意図があってこういう描き方をしたのかと思ったのです。

セザンヌがわからなくても、絵本の絵でならわかりそう。

とまあ、このようないきさつで更に一冊、同じ著者の絵本を借りました。

「ツェねずみ」
宮沢賢治作
石井聖岳絵

残念ながらセザンヌはわかりませんでしたが、
大胆に色を乗せる画法はわたしの好みだと確信した。
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by aikannsya | 2012-03-04 22:48 | こんな本を読んでます
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