種を蒔く人



「けいたいでんわをかいました」

実家の父と母が携帯電話を買ったらしい。
なんの予告もなくこんなメールが届いた。
「けいたいでんわをかいました」
はたして誰からの電話?
こわいのでほっとくことにした。
まるで覚え立ての日本語をしゃべるような文面です。
誰でしょうね。

しばらくすると今度は別の電話番号で、
「○○(父の名)もけいたいでんわをかいました」
とメールが来た。
なるほど。
と、ここで合点がいきましたよ。

よっぽど嬉しかったのでしょうか、
必死にメールを打ったらしいが変換がめんどうだったのでしょう、
まるで4さいの子供がしゃべるような、
脳みその中の「キャッキャッ」というはしゃぎ声が聞こえてくるようなメールでした。

機嫌がよかったので付き合ってあげる事にしました。
「メール開通おめでとう!」
するとすぐに電話が来て、今操作方法を練習中だという。

それからだ。
ど~でもいいことで母から電話が来る。
畑仕事をしていても、気がついた事があるとしゃべりたくなるらしい。
「あしたキャベツ持ていぐさげの」
「はいはい」

「やっぱりあさっていぐごどしたさげ」
「はいはい」

「今日の、2時頃いぐさげの」
「はいはい」

来ると言うから待っているとこないんだなこれが。
で、夜に電話が来て、「やっぱりいがんねけ。ともだぢさ編み物教えだば、ばんげなてしまたけ」
「はいはい」

携帯を持っていなければ、ふらっとうちによって、
私がいなければいないで野菜を置いて帰っていくのだけど、
なまじ携帯電話なんていう現代機器をもったものだからいけない。
脳みその中身がダダ漏れになる使い方をしている。

行くって言われればこっちだって待つわよね。

携帯を持ち始めた頃は楽しくて仕方がないのだろうから、
ここは忍耐しなければなるまいね。

私は携帯電話を持って便利だと思った事はあるが、楽しいと思った事がない。

オットの電話に出ないと不審がられるから、
なるべく出るようにしている。ときどき面倒だと出ないの。だからいけないのかね。
わたしの普段の素行が悪いからか、仕事柄疑り深いのが染みついているのか。
急用だってことはあまりなくて、気がついた事を忘れないうちにしゃべっておきたいという用件が多い。

知り合いのおじいさんがぼやいていた。
若夫婦に携帯電話を持たされたおじいさん。
夕方になると中学生のお孫さんから迎えに来てコールが来るんだって。
「でってや、山さいででも『おじいちゃん迎えに来て』っていわいんなや。どさいででもつながるもんだし」
山仕事をしていても畑仕事をしていても携帯電話を持つと用件に追い回される。
なんだかいいようなわるいような、複雑な感じがするね。
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by aikannsya | 2012-04-12 14:55 | シンプルスマイルな生活を目指す
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4人の子どもたちと殿と暮らすクリスチャンです。庄内平野のはじっこから、日々の生活をレポートします。
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